3月の健康 鉄欠乏性貧血 |
春の顔がちらちら見えたかと思うと冬がまたやってきて、なかなか落ち着きません。春が待遠しい今日この頃ですね。 さて今回は貧血のお話です。 貧血とは、酸素を運ぶ赤血球や、赤血球の中で酸素と結合するヘモグロビンが少ない状態のことで、一般にはヘモグロビン濃度が基準値を下回った状態を指します。 貧血にはいろいろな原因がありますが、その中で最も多いのが鉄欠乏性貧血で、ヘモグロビンの主成分である「鉄」が不足したものです。 鉄は体内でつくることができないため、食事から摂取しなければなりません。鉄は、2/3は血液の中にありますが、鉄不足が生じたときのために肝臓や脾臓などに「貯蔵鉄」として蓄えられます。 何らかの原因で鉄が不足すると、まず蓄えられた貯蔵鉄から供給されるシステムになっています。そのため鉄が不足したからといってすぐに貧血の症状は現れません。この状態を「隠れ貧血」といいます。 「貯蔵鉄」が完全になくなると全身が貧血となり、貧血の症状が現れ始めます。 鉄欠乏性貧血の症状には、肌がカサカサになる、爪がスプーン状に反り返る、口内炎・口角炎になりやすいなどがあります。不思議なものに、氷や煎餅など硬いものを無性に食べたくなるというものもあります。 鉄欠乏性貧血は、鉄を含むバランスのとれた食事や十分な睡眠、運動などの生活習慣を守る事でかなり改善できる、治しやすい貧血です。 (2013.3.2[Sat])
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